自分にあったLinuxはどれ?タイプ別ディストリビューションまとめ|ざっくりLinux!- 84

Linuxイメージ

筆者が今までインストールして試したLinuxディストリビューションは、約50近くある。それでも、現在世界中で開発されているディストリビューション数からしたら、ほんの一部に過ぎない。

とはいえ、日頃「ざっくり」と言いながらも、これだけインストールして使ってみて、Linuxがどんなものかということがわかってきた。

そこで、これから自分のパソコンをLinuxに替えてみたいという人や、OSを見直したい人へ向けて、

「自分にはどんなLinuxがあっているの?」

の問いに、お答えしてみたい。

32ビット?64ビット?パソコンのシステム情報を確認

Linuxディストリビューションとは、パソコンのOSの種類のこと。

今、この記事を読んでいるほとんどの人は、Windowsパソコン、つまりWindowsというOSがインストールされたパソコンを使っていることだろう。

一方、Macは、Apple社のパソコンにmacOSというOSをあらかじめインストールされたパソコンのこと。こちらでも良い。

OSを入れ替えるには、最初に自分のパソコン情報を確認しておくことが大切だ。Linuxディストリビューションは、パソコンのスペックやアーキテクチャに合わせて、多種多様に開発されている。

さらに、パソコンには32ビット版と64ビット版の2種類がある。主にパソコンの心臓部CPUやOSの情報量の単位をさしていて、これによってインストールできるディストリビューションが異なる。

WindowsXPやWindows7あたりまでは、32ビットのパソコンの方が主流だったが、現在ではほとんどのパソコンが64ビットだ。

ビット数の確認の仕方は、Windows7〜8であれば、

スタートボタン –> コントロールパネル –> システムとセキュリティ –> システム

Windows10であれば、

スタートボタン(右クリック) –> システム

で調べることができる。

まずは、自分のパソコンの種類を確認しておこう。

32ビット版パソコンにあうディストリビューション

上述の通り、32ビット版パソコンは古いものが多く、パソコンの心臓部CPUやメモリの容量が少ないものが多い。

そのため、出来るだけ軽量なディストリビューションを選ぶことが大切だ。

ここでいう「軽量」とは、普通に使用していてパソコンの動作が遅かったり、ハードディスクが異常にうなったり、ブラウジングがスムーズではない状態をいう。

パソコンの力量<ディストリビューション

ではなく、

パソコンの力量≧ディストリビューション

ということ。つまり、パソコンの力量にあったディストリビューションを選ばないといけないということだ。

メモリ1GB以下のパソコン向けディストリビューション

WindowsXPあたりまでは、メモリ1GB程度のパソコンで十分耐えられた。その頃販売されていたパソコンを、Linuxをインストールして使いたいというのであれば、以下の記事にて検証結果を掲載している。

この記事内では、antiX Linuxというディストリビューションが最も軽量で、容量の少ない、古いパソコンでも軽快に使うことができたことを書いた。

さらに、Q4OSはデスクトップの見た目もWindowsに近く、今までWindowsしか触ったことのない人でも、違和感なく移行できそうだ。

32ビットでメモリが1GB以下のパソコンなら、antiX LinuxかQ4OSだろう。

2GB以上のメモリのパソコン向けディストリビューション

同じ32ビット版でもメモリが2GB以上あると、だいぶ選択肢が広がる。

しかし、やみくもにいろいろなディストリビューションを紹介しても意味がない。筆者が検証した限り、2GB以上のメモリのパソコンに最適なLinuxディストリビューションは、

  • Debian
  • Linux Mint Debian Edition(LMDE)

の2つ。

Linux Mintは日本でも人気が高いディストリビューションで、UbuntuベースとDebianベースがある。すでに、Ubuntuは32ビット版の開発をやめ、64ビット版のみに絞られた。

しかし、Linuxの中核ディストリビューションであるDebianと、Debianをベースにした各ディストリビューションでは、この先も当分32ビット版をリリースし続けるだろう。

シンプルで、「Debian JP Project」という日本語サイトもあるDebianと、デスクトップ環境から日本でも人気が高いLinux MintのDebianエディションは、これからLinuxを始めたい人に最適だ。

インストールや使い勝手については、以下記事を参考にして欲しい。

32ビット版で気をつけたいこと

世の中のパソコンはどんどん64ビット版に移行し、それにあわせてアプリケーションも64ビット版のみの対応が多くなってきた。

パソコンとそのOSが32ビットに対応していても、アプリケーションが32ビットに対応していなければ、「無用の長物」となってしまう。

Windows風?Mac風?デスクトップ外観から

自分のパソコンのスペックが把握できたら、あとは自分の好みにあうディストリビューションを選ぼう。

その際、デスクトップ環境は大切だ。

単なる見た目だけではなく、どこにメニューボタンがあり、使い勝手が良いか、違和感はないかなど、自分の好みによるデスクトップのディストリビューションを選ぼう。

新しくLinuxを始めたいという人なら、まずは今まで使っていたパソコンのデスクトップと近いものが良いかもしれない。

Windows風のディストリビューション

Windowsのシェアが多いことから、LinuxディストリビューションでもWindowsを意識したものは多い。中には、Windowsからデータ移行するためのアプリケーションまで用意しているものもある。

その中でも、Linux初心者におすすめのディストリビューションを選んでみた。

このうち、Zorin OSとQ4OSは32ビット版/64ビット版を用意しているので、パソコンのスペックによって選ぶことができる。

Mac風のディストリビューション

一方、日本ではAppleユーザーが多く、Macファンは多いだろう。Linuxでも、Windows同様Macを意識したディストリビューションはある。

Mac風Linuxといったら、なんといっても「elementary OS」だろう。デスクトップやApp Centerなど、完全にMacを意識したディストリビューションだ。最近最新バージョンのOS 6 Odinがリリースされたので使ってみたが、以前より格段に使い勝手が良くなった。

また、VOYAGERはUbuntu / Debianベースを用意しており、Debianベースでは32ビット版もある。

日本製Linuxって、やっぱり安心?

ITの世界で、いまさら「日本製」はあまり意味がないと思う。そもそも、WindowsもMacもアメリカ発、日本法人もあるから、サポートも日本語で十分対応している。

Linuxもしかり。

Ubuntu、Debianなど開発団体が大きなものは、すでに日本語サポートも充実している。

それでも日本製Linuxを探している人は多い。

なので、その中でおすすめできるディストリビューションをピックアップしてみた。

現時点でサポート体制もしっかりしているのは、この2つ。

AlterLinux

AlterLinuxは、日本の学生プロジェクトで開発したディストリビューション。

学生が開発したからといって、決して侮れない。

筆者個人的には、日本製ディストリビューションはAlterLinux一択でも良いくらいだと思っている。それほど完成度は高く、普段使いのパソコンにピッタリだ。

Arch Linuxベースでとっつきにくいかもしれないが、ローリングリリースという魅力や、こちらも32ビット版を用意しているなど、選択肢も広がる。

Kona Linux

Kona Linuxは、Ubuntu / Debianベースの両方を用意しているが、UbuntuエディションのKLUEをおすすめする。Debianエディションは、インストールにいくつか条件があり、初心者向きではない。

その他、筆者が検証した日本製Linuxをまとめて、以下記事で紹介しているので、参考まで。

セキュリティ重視のLinuxは?

パソコンなので、ウイルス対策もしておく必要がある。

Linuxはその性質上、WindowsやMacのように厳格にウイルス対策をする必要はないと言われているが、そうではない。

現在は、どのOSでも狙おうと思えばいくらでも狙うことはできる。

筆者は、いくつかセキュリティ対策について検証してきたが、ウイルス対策はアプリケーションでパソコンを守るには限界があり、パソコン自体を仮想化することが大切だと実感してきた。

その中で、Qubes OSとWhonixは、現時点において最強セキュリティのディストリビューションと言える。インストールや使用において、けっして初心者向けではないが、ウイルス対策ソフトに頼らないセキュリティを求めるなら、一度検討してみて欲しい。

この記事のまとめ

Linuxディストリビューションは、星の数ほどある。冒頭で触れた通り、筆者が試したものはほんの一部に過ぎない。

最初は、ここで紹介したディストリビューションから、自分にあったものを選んでみて欲しい。

そして、よりLinuxに興味が湧いてきたら、DistroWatchというサイトで、本当に自分にあったディストリビューションを探してみてはいかがだろうか?

きっと、まだまだ知らないものや、こんなものもあるといったディストリビューションが見つかるかもしれない。

なお、今回は日本で最も人気が高いUbuntuについて触れなかったが、Ubuntuも忘れてはいけない。

主なディストリビューションのベースとなるもので、最初から日本語で使え、サポートもしっかりしている。

この記事の中から選ぶことができない、という人は、まずUbuntumを試してみたらどうか?

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