32bit版もある軽量LinuxのDebian最新版11をインストール|ざっくりLinux!- 82

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Debian 11デスクトップ

Unix系の代表的ディストリビューション、Debianの最新安定版11、コードネーム「Bulleseye」がリリースされた。Ubuntu、Linux Mint、Fedoraなどと並び、軽い量かつ使いやすさで定評がある人気のディストリビューションだ。

以前、Debian 10をインストールしてみたが、最新版の使い勝手はどうかを試してみるべく、インストールして確かめてみた。

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Debian 11 Bulleseyeとは

Debianは、冒頭で触れたようにUnix系の代表的ディストリビューション。

といっても、詳しい説明はできないが、UbuntuやPureOSなどのベースとなっているディストリビューションで、パッケージ管理システムに「apt」や「dpkg」を採用している、馴染みの深いLinuxと考えてもらえれば良い。

その最大の特徴は、

  • LTS(ロングタームサポート)
  • セミ・ローリングリリース
  • 常に32-bit版を用意
  • 軽量ディストリビューション

であることだ。

今回リリースされたDebian 11「Bulleseye」は、今後5年間サポートされることが確定していると同時に、セミ・ローリングリリースを採用しているので、常にマイナーアップデートが行われ、大掛かりなメジャーアップデートは不要だ。

そして、多くのディストリビューションが64-bit版のみへとシフトしている中で、32-bit版をリリースし続けている。

Windows11がリリースされるにあたり、32-bit版がサポートされなくなるというが、そんな時にWindowsからの乗り換えにぴったりなOSであることは間違いない。

Debian 10からの変更点はいくつかあるが、ざっくり派の筆者には説明できない。詳しくは、Debian公式サイトの「Debian 11 “bullseye” released」を翻訳して読んでいただければと思う。

ひとつ言えるのは、下記の通り、今回さまざまなデスクトップ環境が用意されたということ。

  • Gnome
  • KDE Plasma
  • LXDE
  • LXQt
  • MATE
  • Xface

これにより、ユーザーが一番使いやすいデスクトップ環境を選べる。

Debian 11のインストール手順

さっそく、最新バージョンの64-bit版isoファイルを、Debian公式サイトからダウンロードし、インストールしてみる。

インストールの際のシステム要件は以下の通り。

  • CPU:Pentium 4, 1GHz以上
  • RAM:1GiB以上(推奨2GiB以上)
  • HDD:10GiB以上

今回、インストーラのスクリーンショットを全て撮った。
初めてLinuxをインストールする人にも分かりやすいように、必要に応じ、コメントを付け加えて以下に紹介する。

Debianインストーラ1

Debianインストーラ2

Debianインストーラ3

Debianインストーラ4

ここでは「いいえ」を選択


Debianインストーラ5

デフォルトのまま


Debianインストーラ6

適当なアドレスで良い

Debianインストーラ7

Debianインストーラ8

Debianインストーラ9

Debianインストーラ10

Debianインストーラ11

Debianインストーラ12

Debianインストーラ13

Debianインストーラ14

Debianインストーラ15

Debianインストーラ16

Debianインストーラ17

なるべく.jpのミラーサイト(日本)を選ぶと良い


Debianインストーラ18

何も入れない


Debianインストーラ19

「いいえ」のまま


Debianインストーラ20

ここでデスクトップ環境を選択する(今回はGnome)

Debianインストーラ21

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インストール後の初期設定

インストールが終了し、再起動した後の初期画面は冒頭画像の通り。

今回はGnomeデスクトップを選んだので、Menuは左上から開く。すると、画面全体にインストール済みのアプリケーション一覧が表示される。

Debian アプリケーション

すでにFcitx Mozc(日本語入力)がインストール済みなので、特に日本語設定をする必要はない。画面右上のアイコンで確認できる。

Debian 日本語入力

管理者設定

Debianは、インストール時に、ユーザー(自分自身)を管理者として登録することができないので、変更する必要がある。

前回は、デスクトップにCinnamonを選んだので、以下記事の通り簡単に変更できた。

しかし、今回はGnomeなので、設定→「ユーザー」を選択すると、以下画面になるのだが、ここではユーザーを管理者に変更することはできない。

Debian管理者設定

そこで端末を開き、

$ su -

でrootにしたのち、

$ usermod -G sudo ユーザー名

とする。

これは、ユーザーを管理者グループに追加するという作業だ。

こののち再起動すれば、自分自身も管理者権限で作業することができる。

Gnomeならではのカスタマイズ

この時点でも、すぐにメインパソコンとして使い始めることは可能だが、Gnomeデスクトップならではのカスタマイズをしておくと、より便利になる。

デフォルトでは、ウィンドウを「最大化・最小化」するアイコンがない。

Tweaks

これを追加するには、アクティビティ→ユーティリティ→Tweaksを開き、「ウインドウタイトルバー」を開いて、タイトルバーボタンのそれぞれをONにする。

また、Gnomeには「Gnome Shell拡張機能」があり、これで画面上の好きな場所にMac風のDock「Floating Dock」を置くことができる。

設定方法は、以下記事参照。

Floating Dockの設定は、上記記事ではTweaks内で行うと書いたが、その後変更になり、ブラウザにてGnome Extensionsのページの「インストール済み拡張機能」から行うことになった。

気軽に使えるLinux、Debian

軽量でありながら、デフォルトで主なアプリケーションがプリ・インストールされるDebianは、UbuntuやLinux Mint同様、すぐに使い始めることができる。

その上、常に32-bit版を用意していて、可能な限り多くのPCに対応できるようになっている。

以前、Windows7問題が話題になったが、間もなく来るであろうWindows10問題(Windows11にアップグレードできない)に備え、DebianをメインPCのOSとして使い始めてはいかがだろうか?

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