これも東北復興の手伝いとなるか? - 中越&東北4県周遊旅行①

只見線
東北の震災以来、自分にできることは何かを常に考えて、東北で生産されたものを進んで購入したり、めったにではないが、時間が出来たら東北を旅行してきた。とりわけ旅行業に携わるものとしては、旅行で何か微力ながら手伝えることがないか考えたが、考えつくのは「そこに行く」ことだけだ。だから今年もゴールデンウィークを利用して、新潟経由で福島、山形、仙台をめぐる旅行をした。

中越&東北旅行の計画

近年高速バスのリーズナブルさに味を占めてしまい、今回もバスを乗り継いで旅行しようと考えた。目的は
  • 只見線で「呑み鉄」すること
  • その沿線やその他温泉でゆっくりすること
  • 東北ならではの地酒とグルメを楽しむこと
だ。只見川とその川が作る渓谷の中を走る只見線の美しさは、みんなの知るところ。遅ればせながらそれを楽しもうというわけだ。

必然的に只見線沿線で1泊し、その次は会津若松あたりでよい割烹旅館をネットで見つけたのでそこにもう1泊、なんて軽く考えていたが、旅行に行けるのは10連休のゴールデンウィーク。3月頃には空いていたからのんびりしていたら、すぐに取れなくなってしまっていた。あらゆる宿泊サイトをくまなく探し、やっとのことで会津宮下と飯坂温泉の旅館を予約することが出来た。

この2泊をもとに計画を立てる。だがせっかくの10連休のうち、たった2泊では少しもったいない。もう1泊どこか取れるところはないか?そう思って探してみたが、ますます宿泊サイトは冷たい対応だ。ならば次の1泊は温泉をやめてシティホテルを予約し、夜遊べる町を探そうと考え、山形に足を延ばす。山形はまだ行ったことがないし、いも煮と玉こんにゃく以外にもおいしいものがあるかもしれない。また、山形ならではの地酒もあるはずだ。
こうして出来た日程は以下の通り。

1日目:
高速バスで只見線の新潟川始発駅・小出まで⇒只見線で呑み鉄⇒会津宮下で1泊
2日目:
只見線で会津若松へ⇒東山温泉の川床ランチを楽しむ⇒バスで福島へ移動し、飯坂線で飯坂温泉に行き1泊
3日目:
飯坂線の途中上松川で下車し、「伊達屋」のラーメンを食べる⇒バスで福島から仙台経由で山形へ行き1泊
4日目:
山形からバスで仙台へ⇒牛タンを食べてバスで帰京

前回は深夜バスに乗りたくてわざわざそのような日程を組んだが、今回はたまたま日程上深夜バスを利用することはなく、すべて日中移動するバスだった。さて、日程どおりにめぐることができたのか?旅にトラブルはつきもの、予定通りにはなかなかいかない。

1日目 東京~小出~会津宮下

ゴールデンウィーク初日の早朝は雨。自宅にいちばん近いバス停まで移動し、高速バスの到着を待っていると予定通りにバスは到着。予約が多かったのか、上越方面のバスは2台口だ。最新の高速バスは中もきれいで、独立3列シートになっている。

予定では、小出駅を13:11に出発する只見線に乗車するため、逆算して小出の高速バス降車場・インターチェンジに10:26に到着し、小出市内で腹ごしらえをしようと考えていた。
出足は好調、しかしゴールデンウィークということを考慮していなかった。バスはすぐに渋滞にはまりノロノロ運転。それでも小出で3時間も見ているので、さすがに大丈夫だろう。なんなら昼飯は何か買い込んで只見線の中で食べてもいい。
関越トンネルを出ると、そこは川端康成の世界、とまではいかないが、まだ雪が所々残っていた。ゴールデンウィークにしては異常な寒波のため、車窓はとても寒々しい。渋滞はすでに解消したが、バスは多少遅れて10:50に小出インターチェンジに到着した。

ここから少し歩けば小出駅行きのバス停があるはずだが、歩けどバス停らしきものが出てこない。通り沿いにJA北魚沼の農産物直売所があったので、そこでバス停を聞いてみた。しかしこの辺の人達は自家用車ばかりでバスなど乗らないのか、誰も知らない。
雨も降っているし、駅まで歩くのは少し距離があると考えていると、2人組の女性(40~50代か?)が「駅まで送りましょうか?」といってくれた。助かった!お言葉に甘えて、女性たちの車に乗せてもらった。するとすぐに土砂降りの雨、歩かなくて正解だ。聞くと、この人たちはたまたま南魚沼のほうから来ていたらしい。全くの地元の人というわけではなく、おそらく何か予定でもあっただろうに、とても親切だ。

車だとすぐに小出駅に到着する。雨の中、困っていた旅人を救ってくれた女性たちに感謝。お礼を言ったらすぐに車は走り去ってしまった。あっ、名前とかを聞くのを忘れた。後でお礼も言えない。
こんなことが前にもあった。イタリアへ取材に出かけた時、ランチアーノでガイド役を買って出てくれた老人だ。あの時もお礼を言う暇もなく、立ち去ってしまった。(下記参照、この記事とは関係ないが…)

旅行会社スタッフが行くイタリア出張記 - 11日目 ランチアーノ

イタリアにはまだまだ知らないところがたくさんあるんだと実感するのは、このランチアーノのようなところへ訪れた時。そもそもアブルッツォへの訪問を決めたのはある1冊の本がきっかけだった。その本の中に出ていた「橋の上の教会」という紹介文に心惹かれ、今回の出張に入れた町だ。

最初の昼飯は蕎麦屋なのに新潟ラーメン

小出駅に着いたものの、土砂降りの雨はすぐには止まないようだ。それでも時間が限られているので、とりあえず雨の中を市内まで歩いて戻る。
小出市内は連休初日の割には、雨のせいもあって人がいない。それでもいくつか食事できそうなところが店を開けていた。寒かったので何か温かいものが食べたいと考え、ラーメンなどを探していたところ、なぜか蕎麦屋の店先に「ラーメン」の文字が…。こぎれいな店がまえだったので、ここにしようと入ったのが「竹の家そばや」だ。

新潟もいろいろなラーメンがあると聞いた。だが新潟ラーメンがどんなものかはよく知らない。それでも新潟に来て食べれば、新潟ラーメンだ。
店には自分達しか客がいなかった。すぐに注文を聞きに来てくれたので、蕎麦ではなくラーメンとビールを頼んだ。連休最初の昼ビーだ。

新潟ラーメン
届いたラーメンの見た目は東京の醤油ラーメンと変わらない。味はあっさりした鶏ベースで、おいしかった。満足して店を出て、只見線の中で飲み食いするものを買い込むため、近くのスーパーに入る。ワンカップの酒からつまみまで、いろいろ揃った。

いよいよ只見線で会津宮下へ

いつの間にか雨が上がり、日も差すようになった。再び歩いて小出駅へ戻り、会津若松までの乗車券を購入する。2日間有効で、途中の代行バスにも乗車できる乗車券だ。
ホームを除くと、すでに列車は停車している。そして長岡その他から電車で到着した人たちが、みんな只見線のホームを目指して階段を上っている。たった2両のディーゼル車にあれだけの人が乗車したら、ゆっくり「呑み鉄」できない!急いでホームの階段を上がり、只見線ホームへ。到着して写真を1枚撮ったら、空いている席を探してやっと座ることが出来た。

ここから先は列車の移動するまま。さっそくスーパーで買い込んできたワンカップのふたを開け、つまみの袋を開く。
最初は渋滞にはまってしまった高速バスだし、さっきまでは土砂降りだし、なんだか旅行している感じがしなかったが、やっとこれで旅が始まった感じだ。
窓の外には只見渓谷の風景と、東京では見られない珍しい形態の家並みが続く。車内はというと、思ったほど混んではいない。乗り鉄らしき親子が車内設備をあちこち見て廻って喜んでいる。

只見線は大雨による災害によって一部がまだ復旧しておらず、只見から会津川口までは代行バスが運行している。只見駅に到着するとすぐにバスの案内があり、それに乗り込む。ここだけはちょっと窮屈だ。2両分の乗客がバスに詰め込まれ、発車した。又雨が降ってきた。今日は一日こんな天気だ。

会津川口に着くと、再び別のディーゼル車が待機している。乗りこむと、すでにお先に出来上がっている別の「呑み鉄」たちがいた。そのすぐ隣に座り、会津宮下までわずかな旅だ。この区間のほうが、より渓谷らしい風景が広がる。

30分ほどで会津宮下駅に到着した。まだ雨は降っている。予約した旅館は歩いて行けるとの情報だったので、Google Mapを頼りに歩いてみる。しかし途中で畑と墓のある辺りまで来て、どうやら道が少し違うようだと引き返すと、1台の車が目の前で止まり、「本日ご予約のお客様ですか?」と声をかけられた。どうやら旅館の女将さんらしい。返事をすると、すぐに車に乗せてくれて旅館へと案内してくれた。
どうして宿泊客とわかったのかと聞くと、「この辺で雨の中歩いていたらうちのお客様くらいだろうと思って」とのこと。そういえば、雨の中ほかに歩いている人はいなかった。

この旅館については改めて詳しく書きたいので、この辺で。
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