CentOS後継のRHEL系統ディストリビューションはデスクトップにも最適

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CentOSロゴ

CentOS, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

2021年12月末にCentOSのサポート終了に伴い、その後継ディストリビューション選択問題がLinux界を賑わせた。

サーバOSとして需要が高かったCentOSがなくなることは、企業にとっても大打撃だ。

なぜ、サーバ用OSとしてのCentOSはそんなに需要があったのか?

それを探ると、普段デスクトップ用ディストリビューションを紹介している筆者にとって、RHEL系統ディストリビューションはデスクトップ向けOSとしても、最適であることがわかった。

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RHELとFedora、CentOSの関係

まず、RHELとはなにか?

Red Hat Enterprise Linux(以後RHEL)は、もっとも信頼性の高いLinuxディストリビューション。世界中の公的機関や企業が利用し、おそらくLinuxの頂点にあるディストリビューションと言っても良いかもしれない。

だが、RHELは有償のディストリビューションで、運用や保守サポートに費用がかかる。

そこで、RHELと完全に互換性があり、同じソースコードを使用して開発された無償のディストリビューションが、CentOS。RHELとほぼ同様の機能と安定性で、多くの企業がサーバ用OSとして利用している。

CentOSは、サポート期限も長期だ。

Ubuntu LTSでも最長5年のところ、CentOSは10年間サポートを提供する。

企業のさまざまなシステムの大元となり、24時間365日稼働し続けるサーバOSが、しょっちゅうアップデートやアップグレードをしなければならず、その度に再起動しなくてはならないのでは、サーバOSとして最適ではない。

RHELは有償でありながら、他のLinux同様オープンソースだ。そして、CentOSもそのソースコードを利用した、RHELの完全クローンである。

他方、RHEL系統で知られているのは、Fedoraだ。

Fedoraは、RHELの実験用ディストリビューションと言っても良い。なぜなら、Fedoraで実験した内容が問題なければ、そのコードがRHELに組み込まれ、そしてそのソースコードをCentOSが利用する、これがRHEL系統の基本構図となる。

これだけのテストを行いながら構築されたCentOSは、RHELの安定性や信頼性を完全に引き継いだディストリビューションなのだ。

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CentOSは今後ローリングリリースのCentOS Streamを提供

CentOSは、開発を一切やめてしまったわけではない。CentOS 8以降としては、ローリングリリースのCentOS Streamを発表している。

ローリングリリースとは、大規模なアップグレードを行わず、細かいアップデートをリリースし続けるシステムのこと。普通のパソコンでのOSなら、かえってローリングリリースの方が良いのかもしれないが、サーバ用OSとしては不向きと位置づけられたのだろう。

また、CentOSは、上述の通りRHELの流れを汲んで開発されてきた、いわゆるダウンストリーム版なのだが、CentOS Streamはその逆。CentOS Streamで問題なければRHELに組み込むという、いわゆるアップストリーム版としてできたディストリビューションなのだ。

つまり、Fedoraと同じ立ち位置であり、安定性としては完璧ではない実験用ということになる。

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RHEL系統の後継ディストリビューション

当然のことながら、各企業はCentOS Streamをサーバ用OSとして更新するのではなく、CentOSの後継ディストリビューションを模索しなければならなくなった。
その条件は以下の通り。

  • 安定性と信頼性
  • RHELと同等の機能
  • 長期サポート(10年)
  • サポートの充実(情報が豊富、問い合わせへの対応など)

最初に候補となったのは、AlmaLinuxとRockyLinux。

AlmaLinuxは、CentOSのサポート終了を受けて開発・発表された新しいディストリビューション。RHELと完全に互換性があり、後継として問題ないだろう。

また、RockyLinuxは、CentOSの初代創設者Gregory Kurtzer氏が立ち上げたプロジェクトによって開発された。当然、CentOSの後継としては十分なスタートだ。

どちらも、リリースから10年間の長期サポートがある。

Oracle Linuxは、ご存知Oracle社が提供する、完全サーバ向きディストリビューション。インストールして試したことはないが、デスクトップ版は用意されていないようだ。

Virtuozzo Linuxは、約20年間、サーバー仮想化ソフト開発のOpenVZ社とVirtuozzo社の基本オペレーティングシステムとされてきたディストリビューション。RHELの完全フォークと言われているが、サポート期限は次のバージョンが出次第終了という短いもの。サーバ用OSとしてはどうだろうか?

Miracle Linuxは、日本のサイバートラスト社が提供する、純国産ディストリビューション。2002年より、RHELのクローンとして開発・保持されている。CentOSのサポート終了を受け、有償版から無償版へ移行し、サポート期間も10年。さらに、国産だからサポートも安心という、文句なしのディストリビューションだろう。

Fedoraについては、上述の通り。RHELのアップストリーム版で、新たな内容はまずFedoraで試され、そしてRHELで安定化する。デスクトップとしては問題ないが、サーバ用としてはいささか不向きだ。
もちろん、サーバ向けOSも提供している。

これ以外にも、ポーランドで開発されているEuroLinxuがある。これについては、後日デスクトップ版のインストール記事をアップする予定だ。

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デスクトップにも最適なRHEL系統ディストリビューション

だらだらと書いたが、ここからが本題。

さまざまなシステムを運用する企業のサーバの基幹となるOSとして選ばれるRHEL系統は、その安定性・信頼性において、デスクトップ版としても素晴らしい、というのが筆者の考えだ。

RHEL系統ディストリビューションは、ほとんどが10年間の長期サポートを提供している。

例えば、Windowsのことを考えてみてほしい。

現在のWindows 11は2021年にリリースされたにもかかわらず、そのサポート終了は2025年だ。かつて、Windows 7問題が発生した時、筆者はすべてのPCをLinuxとMacOSに切り替えた。

Macはリースだが、Windowsのように商業ベースのOSでは、サポート終了のたびにアップグレードに費用がかかる。それも上記のような短年で、だ。

UbuntuのLTS版でも5年(Ubuntu Proのサブスクリプションで10年)なのだから、RHEL系統のディストリビューションを使用していれば、10年はOSの入れ替えやパソコンの買い替えは不要となる。

デスクトップも、CentOS同様、どれもシンプルだ。

デフォルトで入っているアプリは、もともとサーバ向けということもあって少ないが、言い換えれば、必要なアプリをその都度インストールしておけば良いだけのこと。

筆者は長くFedoraを使用していたが、普段の仕事用として全く問題がない。使い勝手は、Ubuntuより良いかもしれないくらいだ。

今回、新たなRHEL系統ディストリビューションとして、EuroLinuxをVirtualBox上でテストしてみた。インストールがとても簡単で、すぐに日本語環境にて使用することができる点は、Fedora同様、デスクトップ版OSとして問題ない。

このインストール&検証記事は、次回にご案内する予定である。

結論:RHEL系統ディストリビューションは、デスクトップ版としても素晴らしい

ぜひ、どれかインストールして試してみてほしい。

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