仕事でヨーロッパを訪れた際に撮りためた写真を少しずつこのブログで紹介していく第2回は、イタリア・シチリア島東南部の街、ラグーザ。カルタジローネやモディカなどとあわせて「ヴァル・ディ・ノートの後期バロック様式の町々」として、2002年にユネスコ世界遺産に登録された。この町は4回訪れている思い出深い町のひとつで、個人的に取材のため訪れた際のイタリア出張記でも書いている。
ヴェネチアやフィレンツェといった一般的に知られているイタリアの街並みとは違い、シチリアは古代ギリシャの影響を色濃く受けている。そのためイタリアというよりは、どこか違うヨーロッパの国に迷い込んだかのような錯覚を覚えるくらいだ。
ラグーザ・スペリオーレ
鉄道駅や住宅街が広がるラグーザの大部分は、スペリオーレといわれる新市街だ。一般的にラグーザ散策はスペリオーレから始まる。
駅からローマ通りをまっすぐ進むと谷にかかる大きな橋を渡る。それを過ぎると見えてくるのが、サン・ジョヴァンニ・バッティスタ大聖堂だ。上写真は大聖堂の後ろ側、ここにインフォメーションセンターがあり、地図などを入手することが出来る。南国風の樹木が、イタリアらしからぬ風景を作り出す。
大聖堂の表側。シチリア・バロック様式といわれるファサードをはじめ、全体は南国の日差しに耐え得る白っぽい石材で建てられている。
大聖堂の角を曲がるとイタリア通りに出る。この通りは、旧市街ラグーザ・イブラへ向かう通りだ。
途中にあるPalazzo Bertiniという建物。バルコニーの飾りと通りにあるマドンナ像。
サンタ・マリア・デッレ・スカーレ
スペリオーレとイブラを結んでいるのは、教会わきの階段から続くつづら折りの下り坂だ。この階段はサンタ・マリア・デッレ・スカーレ、そしてその横に建つのがサンタ・マリア・デッレ・スカーレ教会。この記事最上部の画像がその教会だ。そしてこの階段に建って撮った写真が下の写真。イブラの全景を見渡すことが出来る。
道なりにおりていくと、左手にサンテ・アニメ・デル・プルガトリオ教会(魂の贖罪教会)が見えてくる。ラピスラズリにも似た色のクーポラが印象的だ。
さらに下ると、途中に白いマリア像がある。いたるところで祈ることが出来る町だ。
ラグーザ・イブラ
サンタ・マリア・デッレ・スカーレを完全に下ると、そこはイブラ地区だ。ここから中心まで、緩やかな坂を登ることになる。
イブラの中心、サン・ジョルジョ教会(ドゥオーモ)の後ろ側が見えてくる。
サン・ジョルジョ教会の表側、ファサード。
ドゥオーモ前の広場は賑やかで、ショップやレストランが建ち並ぶ。その中の1軒、トラットリアAi Lumiでのランチの様子は以下の記事をご覧いただきたい。
旅行会社スタッフが行くイタリア出張記 – 5日目 シラクーザ~ラグーザ
イタリア取材5日目はシラクーザからラグーザへの日帰り旅行だ。シラクーザ同様、ラグーザも以前訪れた時に撮った写真が全部消えてしまったので、取り直しのための訪問だった。
食後も散策、街全体の建物もシチリア・バロック様式に合わせてあるように見える。
取材のために訪れた時はシラクーザに連泊していたため日帰りだったが、スペリオーレには使い勝手の良い3つ星ホテルがある。この街は宿泊してゆっくりめぐりたい街のひとつだ。
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