最近人気らしい初心者向けLinuxのManjaroを試してみる|ざっくりLinux!- 22


最近、初心者向けLinuxを検索していると、やたらと目につくディストリビューションがArch LinuxベースのManjaroだ。すでに自分にあったLinuxはKona Linuxだと決めたばかりだが、どうも気になるので試してみた。

今回インストールするのは、つい先月リリースされたばかりの最新バージョン、Manjaro Linux 20.0.1 Lysia Xface 64-bitだ。

初挑戦!Arch LinuxベースのLinux、Manjaro

ウィキペディアによると、Arch Linuxは「シンプリシティ」、「ミニマリズム」、「エレガンス」さ、コードの正しさに焦点を当てて開発されていて、Ubuntu、Debian、Red Hatベースでもない、独立系と呼ばれるディストリビューションとのこと。
細かいことはWikipediaを詳しく読んでもらえれば良いと思うが、ざっくり派としてはとても気になる点がある。それは、少しではあるがやっと覚えかけてきたDebianやUbuntu系の端末のコマンドが役に立たないのではないかということだ。

ただし、様々な方のブログ記事を拝見すると、Manjaroは今まで初心者にはとっつきにくかったArch Linuxにインストール時からデスクトップ環境を用意したものだという。それなら、Arch Linuxのコマンドがどんなものか分からなくても、UbuntuベースのようにGUIだけで太刀打ちできるのではないだろうか?

そんな甘い考えのまま、ついこの間セットアップしたばかりのKona Linux Ubuntu Editionを削除して、Manjaro Linuxをインストールしてみた。

まずは以下公式サイトにアクセスし、ダウンロードページへ。

https://manjaro.org/

ダウンロードページには以下4つのエディションがダウンロードできるようになっている。
  • Xfce
  • KDE Plasma
  • Gnome
  • Archtect
このうち、ArchitectはTUI(テキストユーザインターフェース)なので却下。上記3エディションから一番ライトなXfceエディションを選んだ。最新バージョンは特にLTSではないらしいが、Linuxはアップグレードも無料なので気にしない。

「Get XFCE 20.0.1」をクリックすると64-bitのみとの注意書きがあり、その下にDownloadと書いてあるのでそのままクリック。ダウンロード後、イメージファイルをUSBに保存するBalena Etcherというアプリを使ってUSBに保存。その後、USBから再起動してManjaroの画面が立ち上がる。デスクトップにあるインストーラーをクリックして、インストールを開始。

最初から日本語で表示されるGUIインストーラーが立ち上がるので、インストールに戸惑うことはない。途中、オフィス系ソフトの選択画面があるのが、他のLinuxとは違うところだ。ここは使い慣れているLibreofficeを選んでおいた。その後、画面の指示に従うまま進むうちにインストールは完了、再起動する。

Manjaroはどれだけ初心者向けか検証してみる


初期画面は上記の通り。「ようこそ」ウィンドウが開くが、すぐに閉じる。見た目はLinux Mintと同じように、画面左下にメニューアイコンがある。違うのは、画面右下にログアウトアイコンがあること、もちろんメニューにもある。すぐに「ソフトウェアの更新」が立ち上がり、必要なアップデートを行う。

ところで、Ubuntuベースの毎日のおまじない「sudo apt-get update & sudo apt-get upgrade」はArch Linuxではどうするのだろうと思いネットでググってみたら、なんとも見慣れない以下コマンドだった。

$ sudo pacman -Syy
$ sudo pacman -Syu

Arch Linuxのパッケージシステムは、この「pacman」というらしい。どうもなじめない…。ちなみに端末画面は以下の通り。少し透過されて、背景が透けて見えるタイプだ。


とにかく、デフォルトでどんなアプリがインストール済みか調べてみた。普段よく使う以下アプリは、ほぼ最新バージョンでインストール済みだった。
  • Libreoffice 6.3.6
  • GIMP 2.10.18
  • Thunderbird 68.8.0
Kona Linuxとは違い、残念ながらデフォルトのブラウザはFire Foxだったので、後でChromiumを追加することにする。

それぞれのアプリを開いてみると、GIMP以外は日本語化されていない。Ubuntuベースならsynapticsパッケージマネージャで追加するのだが、Manjaroにはsynapticsパッケージマネージャらしきものがない。いろいろ調べてみると「ソフトウェアの追加と削除」で対応できるようなので、Libreoffice 日本語化ファイル、Thunderbird 日本語化ファイルは「ソフトウェアの追加と削除」からインストール。

【Libreofficeの日本語化ファイルをインストール中】

その他、いつも使っているVisual Studio CodeとFile Zillaを追加インストールしておいた。これで普段使いにセットアップはできたようだ。

デフォルトのブラウザをChromiumに、メーラーはThunderbirdに設定しておけば、メニューを開いたときにカテゴリーを検索することなく、「ウェブブラウザー」「メーラー」から立ち上げることができる。また、その他のLinux同様よく使うアプリをパネルに追加することができるのだが、画面右下にアイコンタイプで表示されるのが、少し変わったところだ。




Manjaroのレビュー

ここまで使ってみて感じたことは、

「そういえば、セットアップに端末を使っていない」

ということだった。Linuxにおいて、端末を使わないということは、初心者にとってどれほどストレスを感じないことだろう。

また、ネット上からアプリをダウンロード・インストールも試してみた。筆者はクラウドストレージにMEGAという無料ストレージを使用しているが、デスクトップアプリとモバイルアプリがある。このアプリをインストールする際、Ubuntuベースの時は.debという拡張子のインストールファイルをダウンロードするのだが、Arch Linuxは.tar.xzという見慣れない拡張子のファイルだ。
だが、ダウンロードしたのちはこのファイルをダブルクリックするだけでインストールが完了し、まるでWindowsのexeファイルのようにダブルクリックだけでインストールすることができる。

そして、Xfceエディションということもあり、重たいという感じは一切ない。起動時間もKona Linuxほどかからず、ブラウザやメーラーもストレスなく利用することができる。

初期セットアップで、各アプリの日本語環境を揃えるのが多少面倒だが、それでも端末を使うことなくできるのでわかりやすい。その意味で、ManjaroはArch Linuxのコンセプトの「シンプリシティ」、「ミニマリズム」、「エレガンス」さに加え、GUIで全てが可能なディストリビューションではないだろうか?

ただし、筆者から言わせると、ちょっと遊びがなく堅い感じがしてならない。Kona Linuxの方が、どちらかというとビジネスにもホビーにもあっているように感じる。このまましばらくManjaroを使うか、それともKona Linuxに戻すかは悩ましいところだ。

【ざっくりLinux!のおすすめ本】
関連記事

コメント