日本の高校生が開発したNNLinuxを試してみる|ざっくりLinux!- 18


先日、日本で開発されたLinuxディストリビューションがあることを紹介した。そして、Virtualboxをインストールして、手始めにVine Linuxを仮想ディスク内にインストールしてみた。さらに、今回は高校生が開発したというNNLinuxをいつもの実験用PCにクリーンインストールしてみようと思い立ったので、その一部始終を紹介する。

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パソコンのOSのほとんどは海外から輸入されたものが多いが、Linuxについては日本でも多くのディストリビューションが開発されていることをご存知だろうか?日本で開発されているので、当然日本語が標準で何かと使いやすいだろう。そこで日本で開発されたLinuxディストリビューションをいくつか紹介する。


Virtualboxではインストールできない原因

実は、Vine Linux同様Virtualboxにてテストインストールをしようと目論んでいた。しかし、あれこれやってみたが、どうしても仮想ディスクにはインストールできない。それはなぜか?

原因1:NNLinuxのインストールディスク作成上の問題

実は、日本で開発されたディストリビューションでありながら、公式サイトにはバージョンごとのダウンロードファイルの詳細(32-bit /64-bitの違い、作成するメディアファイルについてなど)や詳しいインストール方法が全く書いていない。
なので、自分で調べてインストールするしかないという点が、このディストリビューションの欠点かもしれない。

最初はネットで調べ、様々なディストリビューションを試している方の記事を参考に、Beta7をダウンロードしてみたのだが、これが間違いの始まりだった。
ウィキペディアの情報によると、NNLinxはBeta7までUSBメディアでしか起動ディスクを作成できないということだった。
Virtualboxで新規に仮想ディスク作成を進めていくと、ゲストOSインストール時にUSBメディアを読み込めず、失敗に終わる。

次に、DVDで起動ディスクを作成できるBeta9を再度インストールし、起動ディスクを作成した。しかし、ゲストOSをインストールする際には再びエラーが起きる。

最後は、Vine Linux同様フォルダ内に保存したisoファイルを読み込んでインストールをしようと試みたが、やはり失敗に終わった。

原因2:Virtualboxの設定間違い

これだけ失敗するのだから、そもそもVirtualboxの設定自体間違っているのかもしれないと思い、あれこれ開けてはみたが、そもそも使い始めたばかりなので、どこをどうすれば良いのかが全くわからない。

公式サイトに詳しい説明やFAQがないことを恨めしく思うばかりだった。かたやVine Linuxは、さすが日本で開発されたディストリビューションと思わせるような、詳しいインストールガイドからユーザーズガイドまで用意されている。

このような経過の末、いつもの通り実験用PCをまっさらにしてクリーンインストールする方法を選んだ。

NNLinux Beta9 32-bitをクリーンインストール

すでにダウンロードしDVDに焼き付けてある起動ディスクを使用して、さっそくNNLinux Beta9 32-bitのインストールを開始する。Linux Mint同様Debian系なので、インストールはいつもの通りだ。最初から日本語のインストール画面なので、わかりやすい。

インストール完了後、再起動する。ログイン画面では最初にユーザー名を自分で入力し、その後パスワードを入力するようになっている。

デフォルトの画面は冒頭画像の通りだ。まずは端末にて、以下コマンドでいつものアップデートを試みる。

sudo apt-get update
sudo apt-get upgrade

最初だけ、端末上に上記注意書きが出る。他のLinuxでは見たことがなく、学習している感覚になる。


いつものことだが、新規にインストールしたときは更新ファイルが多い。その後改めて画面を確認すると、時刻がおかしいので、「時刻と日付の設定」から設定する。Unlockをクリック後パスワードを入力すると編集ができる。
タイムゾーンをAsia/TokyoにするだけでOKだ。もし、「インターネット上のサーバと同期させる」にしておきたい場合は、端末で以下の通りNTPをインストールしておく。

sudo apt-get install ntp

その後改めて「時刻と日付の設定」を開き、「インターネット上のサーバと同期させる」を選んで閉じる。

アップデートとアップグレードが終了したところで、メニューから詳しく見てみる。


NNLinux Beta9では、筆者がいつも使用している以下アプリがデフォルトでインストール済みなので、嬉しい限りだ。
  • Chromium
  • Thunderbird
  • Libreoffice
  • GIMP
ウェブブラウザはChromiumがデフォルトのブラウザに設定されているし、LibreofficeはBaseのデータベースでFirebirdが利用できるバージョン6.1.5.2、GIMPは2.10.8(最新は2.10.14)、Thunderbirdは最新の68.8.0だ。




NNLinux Beta9のレビュー

インストール・基本セッティングの後、各機能を使ってみたその感想を以下に記載しておく。

ソフトウェアセンターがない

必要なアプリを簡単にインストールしたいときに重宝するソフトウェアセンター(Linux Mintではソフトウェアマネージャ)は、デフォルトでインストールされていない。ざっくり派としてはあまり使いたくないSynapticパッケージマネージャが用意されているだけだ。

これでは通常使用には少し困るので、Synapticパッケージマネージャから「GNOME-software」をインストールする。あわせてflatpakとsnapのプラグインも一緒にインストールしておく。

ネットワーク上の共有フォルダにアクセスできない

これは筆者にとって、最も困ったことだ。普段の作業では、外付HDDを含めMac内の共有フォルダに全てのファイルを保存しているのだが、そこにアクセスできない。
救護策として、HDDのウェブサイトにアクセスし、そこからファイルをダウンロードする形をとった。

デフォルトでネットワーク設定がなく、Sambaをインストールしてもできない。

パネルにアプリを登録できない

現時点では、画面下のパネルによく使うアプリを登録できない。方法はきっとあるのだろうけど、筆者の知識ではそこにたどり着けないのが残念だ。

総合的には、普段使い慣れていることもあり、Linux Mintに軍配が上がる。特にネットワークの問題は筆者にとっては重要だ。
また、最低限のシステムで動作していることから、いろいろ自分でインストールしなくてはならないなど手間がかかるので、Linux初心者がいきなりNNLinuxを使いこなすのは難しいだろう。

次は、先日VirtualboxにインストールしたVine Linuxについて書く予定だ。

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Linuxは奥が深い。まだまだ試してみたいディストリビューションがたくさんあるが、そのたびにクリーンインストールしていては実験用PC、Thinkpad X240のHDDがもたない。そこで、かねてから試してみたかったVirtualboxをインストールして、日本で開発されたディストリビューションの一つ、Vine Linuxを仮想ディスクにインストールしてみた。

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