完全日本語化のAlterLinuxを試してみる|ざっくりLinux!- 31

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AlterLinuxデスクトップ画面

しばらく新たなLinuxディストリビューションを調べていなかったが、ここ最近、日本で開発されたLinuxが注目されているようなので、日本の学生ディベロッパー数十人で開発したというAlterLinuxをVirtualboxにインストールして試してみた。

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試さずにはいられない 公式サイトがSo Cool

まずは公式サイトをみてみる。

最先端を生きろ。
LIVE THE FOREFRONT

と書いてある。

とにかくカッコいいページだ。このコピーにしろ、やはり若い人には叶わないなぁ。このページを見ていると、このディストリビューションをインストールしてみたくなる。

その公式サイトによると、「Linuxディストリビューションとしては数少ない完全日本語化されていて、ArchLinux派生のディストリビューションとしてデフォルトで日本語に対応しているものは初」とある。

だが、最近リリースされたUbuntu20.04をベースとした各ディストリビューションはどれもほぼ日本語化されていて、Linux Mintにしろ、Kona Linuxにしろ、そして本家のUbuntuも英語のみの表記で困ったことはない。あってもほとんどの日本人がわかる程度の英語表記だ。

そのようなディストリビューションが数多くありながら「完全日本語化」というからには、Linux初心者にとってとても使いやすいものだろう。

また、このディストリビューションの特徴として、

  • ローリングリリースを採用
  • 軽量・安定したArch Linuxベースの高機能・高性能OS
  • カーネルに様々なパッチが適用され、より最適化されたZENカーネルを使用

と書いてある。

カーネルのことまではわからないが、バージョン番号を用いらず、常にパッケージを更新していくリリース方式の「ローリングリリース」は、本来のOSS(オープンソース・ソフトウェア)のあるべき姿かもしれない。

元々、筆者はWindowsのアップグレードのたびに費用がかかることからLinuxを使い始めたのだから、これは筆者の目的とも合致する。

公式サイトでこれだけ書かれたら、試さずにはいられないだろう。

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AlterLinux LXDEをVirtualboxにインストール

さっそくインストールしてみる。

このところ、安定した使い心地のUbuntu20.04がやはり使いやすいと結論を出したばかりなので、削除もデュアルブートもしたくはない。なので、こんな時に何かと便利なVirtualboxで試すことにした。

まずはインストールファイルのダウンロードから。

公式サイトから「今すぐ試す」をクリックし、ダウンロード一覧の中から、今回はLXDE版をインストールすることにした。

OSDNとGITHUBからダウンロードできるらしいが、今回はOSDNのページからダウンロードすることにした。

最初に推奨システムについて書いてあり、その下にパッケージリストが並ぶ。そして、「LXDEーJP」の中から、64-bitのisoファイルを選んでダウンロード。

Virtualboxで、デフォルトで32-bitしかインストールできない場合の対処法は以下に書いた。

インストーラーは公式サイトに書いてある通り、日本語から始まる。以下はインストール画面のスクリーンショット。1箇所、地域を選ぶ画面のスクリーンショットを撮るのを忘れた。

内容を見てわかる通り、インストーラーで特にわかりにくい点はない。

AlterLinuxインストーラー1

AlterLinuxインストーラー2

AlterLinuxインストーラー3

AlterLinuxインストーラー4

AlterLinuxインストーラー5

AlterLinuxインストーラー6

AlterLinuxインストーラー7

無事インストール完了。Virtualboxの設定「ストレージ」タブからディスクアイコンのついたisoファイルを外し、再起動する。

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AlterLinux LXDEのレビュー

再起動後のデスクトップは冒頭の通り。

WindowsやLinux Mintのように、メニューアイコンは左下だ。デフォルトの壁紙にも、公式サイトに書かれていたコピーが画面中央に見える。

インストーラーは完全日本語化だったが、再起動後はどうか?

アプリは必要最低限のものしか入っていないので、まずはアプリの補充から。インターネットはChroniumがデフォルトのようだ。また、メーラーやオフィス関連も入っていない。

メニュー→「設定」→「ソフトウェアの追加と削除」で、必要なものを探す(以下画像)。試しに画像アプリのGIMPを選んでインストールしてみる。

AlterLinux「ソフトウェアの追加と削除」画面

完全日本語化とは謳われているが、もともと英語表記のものはそのままだ。それでも作業中に英語を読まなくてはならないことはなく、全て日本語でインストールが可能なのは、公式サイトに書かれている通りだ。

アプリのインストールについては、Arch Linuxのリポジトリを使用しており、さらに一部はAlterLinuxのリポジトリを使用しているため、端末を使用することなく最新のものをインストールすることができる。端末が苦手なLinux初心者やざっくり派には有難い。

だが、冒頭で触れた通り、最新のUbuntu系ディストリビューションと比べてどうか?

ローリングリリースはいいにしても、公式サイトで謳っている「完全日本語化」は、思ったほどのインパクトはないように思う。例えば、Windowsから移ってきたばかりのユーザーがいきなりAlterLinuxを使ってみてどうだろうか?デフォルトでインストールされているアプリは、訳がわからない名前のものが多いように思う。

多少Linuxをかじった程度のざっくり派には、正直なところUbuntuやLinux Mintの方が日本人にとっても使いやすいと感じた。

AlterLinuxは、まだまだ今後の更新開発に期待したいと言ったところかもしれない。

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