筆者は、自分で自社のウェブサイトを制作し、その補完としてブログも作り、それで本業の集客は十分できている。
筆者はプログラマーでもウェブクリエイターでもない、本業は旅行屋だ。
その旅行屋が、なぜウェブサイトを自作し、それで集客できているのか?
それは、ウェブサイト制作は難しいものではなく、ド素人にもできる簡単なものだからだ。
今回はその理由と、「さわり」について書いておこう。
ネットはウェブ制作の「教科書」
新しく会社や個人のウェブサイトを作りたいと思ったら、人はまず何をするか?
今はなんでもネットで検索できるので、まずは検索するだろう。
試しに、ネットで「web制作」と検索してみよう。すると、様々なウェブサイトで、ていねいに作り方を説明してくれている。
しかも、無料だ。
「ウェブ制作はオワコン」とも言われるそうだが、これだけ情報が溢れていて、ウェブ制作者も星の数ほどいる今では、それで食べていけるほど稼げなくなっているほど。
それくらい、ウェブサイト作りのノウハウはネット上に溢れている。
まさに、ネットはウェブ制作の「教科書」。
そんな今だから、わざわざ高いお金を支払ってプロに依頼して、仰々しいウェブサイトを制作する必要はない。
筆者は、起業即ウェブサイト作りを始めたので、かれこれ22年経っている。その間に得たことは、
に限ると思う。
色々な技術を取り入れた、素晴らしいウェブサイトを作りたいところだろうが、たとえ素晴らしくても、情報が的確に多くの人に伝わらなければ意味がない。
反対に、簡素なウェブサイトでも必要な情報を必要な人に届けられれば、それでウェブサイトとしては機能している。
会社の情報を伝えることができるのは、その会社の人だけだ。外注しても、的確に伝わらない場合もある。
ましてや、ネットで調べてウェブサイトを作ることができるなら、制作会社に依頼するという選択肢は自然となくなるだろう。
CMSでも本格的ウェブサイトが作れる
起業したての頃でも、すでにウェブ制作のノウハウはネットに数多くあったが、多くは「HTML+CSS」というウェブ制作の「基本のき」が主だった。
「HTML+CSS」は、ウェブサイトを制作する上でのマークアップ言語で、誰が、いつ、どこで見ても同じページを閲覧することができる「静的サイト」を制作するためのもの。
Wordのようにただ文章を書いていけば良いというものではなく、そこに配置や修飾するためのアルファベットでできた「タグ」で囲みながらウェブページを制作する。その作業画面は、ブラウザーのようなグラフィカルなものではなく、素人目にはプログラミングのような複雑さがある。
しかし、徐々に新たなツールが浸透してきた。
それは、ブログ(個人的日記的なサイト)制作のためのツールが、企業の本格的なウェブサイトを制作できるまでに発達したこと。その代表的なものが、WordPressだ。
「アメブロ」や「はてなブログ」といった個人向けのブログツールとは一線を画するのが、WordPressを始めとするブログツール。多くの人が、WordPressという言葉くらい聞いたことがあるだろう。
これらは「CMS」といい、「Contents Management System:コンテンツ・マネジメント・システム」の略で、簡単にいうとウェブサイトのコンテンツを構成するテキストや画像、デザイン・レイアウト情報などを一元的に保存・管理するシステムのこと。
HTML+CSSが「静的サイト」制作のツールであることに対して、CMSはアクセスした「ユーザー」「時間」「場所」といった特定の条件に応じて、異なる情報を自動で表示する「動的サイト」を制作するツールだ。
基本的に、WordPressは無料で利用することができる。
このCMSの最大の特徴は、上述の「HTML+CSS」の知識がなくても、本格的なウェブサイトが作れること。厳密にいえば、「HTML+CSS」の知識がある方が、より詳細のカスタマイズが可能なのだが、それを補うに値するデザインのパッケージがある。
それが、「テンプレート」といわれるもの。
例えば、WordPressの中には無料のものから有料のものまで、さまざまなテンプレートを使うことができ、自分の構想に近いテンプレートを使用すれば、「HTML+CSS」の知識がなくても希望通りのウェブサイトを作ることができる。
気に入ったコードはどんどんパクれ
冒頭でも触れた通り、筆者の会社ではウェブサイトを「HTML+CSS」で制作し、ウェブサイトを補完するブログをWordPressで運営している。このブログもWordPressを利用して書いている。
どちらも、基本的なツールは無料で利用できるので、かかる費用といえば
- 独自ドメイン取得・管理費用
- レンタルサーバー利用料
のみ、制作についての外注費用は全くかかっていない。
技術に関しては、上述の通りネットはウェブ制作の「教科書」なので、自分の構想にあうものがあれば、どんどんパクって使っている。
言葉は悪いかもしれないが、まさに「パクる」というのが実感だ。
ウェブページのデザインを決めるメニューやカード形式の表示(のちのち詳しく説明していく)は、それこそネット上に色々なタイプのものが溢れていて、そのためのコードや設置の仕方までていねいに書かれている。
それらのほとんどは無料で自由に使えて、クレジットも不要。
そんなものなら、コードごとパクらない手はない。
そして、さまざまなコードを見ているうちに、知識と技術が身についてくる。そうなると、今度は自分でそのコードをアレンジして、より自分の構想に近いコードを書くことができる。
WordPressの場合は、上述のテンプレートのほかに、さまざまな機能を実装する「プラグイン」というものがある。例えば、画像のスライドショーを記事の冒頭や途中に差し込みたい時は、「スライダー」に関するプラグインを探してインストールすれば、簡単に差し込むことができる。
スライダーに関するプラグインはさまざまあるが、これもネットで自分のサイトに適したプラグインを探すことができる。
学習と実践は違うウェブ制作
筆者のようなウェブサイト作りは、必要に迫られて行っていること、つまり実践的な作業だ。
今からウェブ制作を一から学びたいという方には、適していない。ソースコードも、見る人が見ればメチャクチャだと思うだろう。
しかし、冒頭で触れた通り、それでも会社の情報をネット上で公開し、それによって集客することができている。また、ウェブ上で集客するための施作として知られているSEO対策についても、問題ないレベルだ。
この程度なら、ど素人でもウェブサイト作りをしていく事はできる。
もう一度言うが、大事なことは美しいページではなく「どれだけ自社の情報を多くの人に伝えられるか」だ。それができているのであれば、多少コードがガチャガチャしていても問題ない。
ただし、一つだけ注意点がある。
世の中の検索エンジンのほとんどは、Googleが仕切っている。そのGoogleから大目玉を喰らわないようなウェブサイト作りをしなければならない。
今、必要に迫られてウェブサイトを作らなければならない人は、物価高のおり、外注などせずにとことん自分で制作してみよう。
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