JTBとやよい軒が決めた「無料から有料へ」をどう思うか?

旅行イメージ

しばらくブログを更新しない間に、時代は平成から令和になってしまった。その平成の最後に、2つの企業、JTBとやよい軒が話題に上がった。

2社の話題に共通するキーワードは「無料から有料へ」である。

前者は筆者も同業者であるため、特に気になったのだが、世間の人達はこの話題をどう思っているのか。

有料化の経緯

2つの企業が決断した経緯はこうだ。

2019年4月より、JTBは2店舗で「旅行相談の有料化」を決めた。

旅行業に携わっている人ならわかるが、「旅行相談」は旅行業約款でも定める通り、もともと有料のものである。

それを今まで、慣習に則って無料で旅行相談を受けていたものを、「約款に則り、料金をいただきますよ」というだけの話である。

旅行相談は、旅行のプロが相談に応じる、歴とした報酬を受けるべき業務だ。

しかし、今まで業界全体で、「相談は無料」の慣習を作り上げてしまっていた。いわば、業界全体の悪しき慣習を、天下の大手JTBが改善しようとし始めたということである。

しかしながら、法令においても、相談料金は全て有料というわけではない。

相談の結果旅行を申し込んだ際には、「既に収受した相談料金は旅行費用に充当する」と、旅行業約款でも定めている。つまり、旅行を申し込むのであれば、結果として相談料は無料であることに変わりはない。

一方、やよい軒は同じ4月より、都内一部店舗で定食のご飯おかわりを有料化することを決めた。

こちらは、専門外のためわからない部分もあるが、そもそも「おかわり無料」も、飲食業界でよく聞く話なので、やはり慣習化していたのであろう。

「無料」は努力の賜物!?

そもそも、およそ世の中には、本当の意味での「無料」は存在しない、と筆者は考える。

あるとしたら、某ハンバーガーチェーンの「スマイル0円」くらいなものだ。

どの企業も、収益をあげるため、あの手この手で売上につなげようと努力する。広告宣伝費をかけて、TVCMやウェブサイトのバナーを制作したり、あるいは、メインの商品を購入してもらうために、何かを無料で消費者に提供する。

企業の「無料」または「無料サービス」は、メインの商品を購入してもらうための、各企業の努力の賜物であり、本当の意味での無料ではない。

戦後より、日本の各企業は世界と肩を並べるべく、多大な努力をしてきた。

大企業だけではなく、中小企業も小さな町の商店でも、自社の売上を上げるため、様々な手法で努力した。そのためには

  • 他社より1円でも安くして、より多く商品を販売したい
  • こんな無料サービスがあるから、当社で購入して欲しい

という企業の欲求が高まり、あらゆる業界で「無料」手法を取り入れた。

その結果、日本人はすっかりこの「無料」に慣れ切ってしまったのだ。

そして、今回のJTBとやよい軒の、いわば当たり前の決断に、世間で賛否両論の騒ぎになっている。

今後はなんでも有料化が当たり前になる!?

バブルの時代はそれでもよかったが、今は政府の体たらくかどうか、景気は一向に回復しない。

この時期に、バブル期と同じことをしていれば、企業は存続することが出来ない。だから、この度の2企業は、「本来取れるべき収益」を、当たり前に収受し始めたということだ。

筆者がサラリーマンの時には、所属する会社が行っている無料のサービスを、何も考えずに、会社に従って消費者に提供してきた。

しかし、いざ独立起業し、自分で会社を運営していく側に立つと、あらためて「無料のものなどない、このサービスは有料でしかるべきだ」と思うばかりである。

今後、この2つの企業を見習い、様々な企業が無料サービスの無益さを実感し、有料化に転じることだろう。

それは、一時的には財布が苦しくなるかもしれないが、悪いことではない。

少しずつ、無料で提供してきたサービスから、収益をあげられる企業が増えることにより、その企業に勤めている人達の給料が上がってくる。

それが日本中に広まれば、景気はよくなり、有料サービスでもさほど気にならなくなる日が、きっと来るだろう。

筆者は、経済のことをあれこれ語れるほど知っているわけではないが、これくらいは「もののしくみ」としてわかる。

むすび

誰でも「無料」はありがたいと思うだろう。

同じサービスで無料と有料があったら、筆者でも無料のほうを選ぶ。

しかし、そこには、各企業の多大なる努力があることを忘れてはいけない。

そして、この悪しき習慣が日本経済をダメにしているということを、いい加減みんなが気付くべきではないか。

まして、ネット上では、あたかも有料化する企業が悪者であるかのように、ああだこうだと騒ぐのはいかがなものかと思う。

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