サウンドホールの匂い ~ 7 「南米へ愛をこめて」

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クラシックギター イメージ
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前回までの「サウンドホールの匂い」シリーズは暗い内容が多かったので、ちょっと話題を変えてみる。

S先生の教室では、基本的に弾きたい曲を自分でセレクトし、その楽譜をもらってレッスンが始まる。しかし、事前にクラシックやフラメンコの知識がない人がほとんどなので、実質は先生のチョイスにお任せというところだ。先生の好みはクラシックならセゴビアの曲、フラメンコならファルーカ系のメランコリックな感じが多い。だが、自分はマイナーの曲よりもメジャーの曲のほうが弾いていて気持ちが落ち着くので、そういった曲をリクエストしていた。中でも特に気に入っていたのは、ホセ・ルイス・ゴンザレスの「南米へ愛をこめて」のアルバムの中に入っている曲だ。

Jose Luis Gonzalez「南米へ愛をこめて」(1996年)

  1. プレリュード第1番 **
  2. ワルツ=ショーロ
  3. ショーロス第1番
  4. プレリュード第5番 **
  5. ノルテーニャ - アギーレ讃歌 -
  6. カローラの唄
  7. ショーロ
  8. 南米組曲 プレリュード
  9. 南米組曲 ショーロ/ブラジル
  10. 南米組曲 タキラリ/ボリビア
  11. 南米組曲 グァラニア/パラグアイ
  12. 南米組曲 トナーダ/チリ
  13. 南米組曲 ガト・イ・マランボ/アルゼンチン
  14. アイレ・デ・サンバ
  15. フリーア・フロリダ **
  16. 告白
  17. スケルツィーノ・メヒカーノ **
  18. 深い愛
南米をフィーチャーしたラインナップからして南米の演奏家かと思いきや、実はホセ・ルイス・ゴンザレスはスペイン生まれで、南米ではない。南米への思いを載せたアルバムと言える。
ホセは1958年にセゴビアのマスタークラスで賞賛を受けるなど、セゴビアの影響を大きく受けているようだ。そういえば、S先生も時期は違えどセゴビアのマスター・クラスに出席した経歴を持っているときいた。ホセは日本に弟子がいるなど、日本にも縁があるギタリストだ。

**をつけた曲は実際に課題曲として練習した曲。好きな割には、練習した曲数は少ない。なにしろ1年でクラシック1曲、フラメンコ1曲くらいのペースのレッスンだったので、大したレパートリーはない。

プレリュードは別としても、フリーア・フロリダ(バリオス作曲)やスケルツィーノ・メヒカーノ(ポンセ作曲)はタンゴ等と同じ系列のゆったりとした曲調のメジャー曲だ。ギターを始めたばかりならプレリュードやエチュードで練習することが多いだろう。だが、弾いていて気持ちのいい曲のほうが上達も早い。そう思ってリクエストした曲だ。事実、これらの曲を練習していた時は呑み込みが早かったような気がする。

ギターという楽器を弾くということ

今改めて練習した曲を聴くと、その曲をレッスンしていた時のいろいろな出来事が思い出される。楽器を演奏するということは、心の中にしまい込んで忘れていたその時のいろいろな思い出を、好きな時に引き出せるということなのかもしれない。うまく表現できないが、プロの演奏家ではないのだから、そんな楽器との付き合い方があっても良いはずだ。

ギターはサイズも手ごろで、弾く場所をさほど選ばない便利な楽器だ。それでいて人間の声に最も近い、人の心に届きやすい楽器と言われている。抱きかかえるように持って演奏するので、サウンドホールから自分自身の胸に響いてきて、心の奥の思い出と共鳴する。だからギターを弾くことは、自分にとって心を落ち着かせる行動のかもしれない。

ある程度基礎がすんだら、心に響くホセ・ルイス・ゴンザレスのレパートリーを弾いてみてはいかがだろうか。また、ギターを弾かない人は一度このアルバムを聴いてみるとよいと思う。不思議と心が落ち着く選曲である。
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コメント

  1. ギター弾けるんですよよね。聞いてみたいな。ブログにアップしてくださいませんか?

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